K5の高感度で星を撮る
11月6日の夜は快晴となり、長野県の千畳敷カールで星景写真を撮ることができました。
K5で星空を撮るのは初めてです。これまでずっと星空に関してはK10Dを使ってきました。K7に期待したのですが、高感度、長秒時ともに、ざらついた絵と、色の抜けたような写真しか撮れず、私にとっては残念ながら昼間専用機となっていたのでした。
今度のK5は高感度をうたっています。果たしてその実力はどのようなものであるか、期待を持ちつつ撮影してみました。
なお、ここに紹介する写真は、作品作りとは異なるのでjpeg撮って出しの画像処理無しのものです。リサイズだけしてあります。
そして、専門的テストではなく、組織的テストでもないので、参考程度のものであることをお断りしておきます。
共通事項
使用レンズはSMC PENTAX A16mmF2.8の対角魚眼です。フルサイズセンサーではないので対角魚眼にはなりません。
絞りはF4.0にして、露光は30秒。
ポータブル赤道儀TOASTで1/2恒星時追尾しています。
ノイズリダクション処理
最初はノイズリダクションはAUTOに設定していましたが、撮影後のカウントダウンが出ないので、ノイズリダクションがかかって無いことに気付きました。どうも画像がざらつくなと思って、高感度NR=中、長秒時NR=オンに設定して撮影しました。NRは原則使う方が天体には良い結果が得られるようでした。
参考に1例あげておきます。縮小なので明確ではないかもしれません。
NR=AUTO(たぶんNRかかってない)
ISO 51200,露光8秒。
8秒という短時間露光ですが、かなり画面はざらついていて、ちょと使えないなという結果です。
NR=ON・中
ISO 51200,露光15秒。
15秒と上の写真より長時間露光なのに、ざらつきは軽減されています。NRは原則ONで使った方が良いと思いました。
ということで、NRは明示的にオンにして使うことにしました。
以下は感度を変えて撮影した結果です。
感度を上げていった場合の結果
ISO 3200 30秒
ISO 6400 30秒
ISO 12800 30秒
ISO 25600 30秒この空では露光オーバーになってます。
ISO 51200 15秒露光オーバーになるので半分に。
K7に比べれば、かなり使えるレベルだなと感じました。とりあえず、私にとってはK5が昼間専用機になることはないです。
また、K10Dではできない高感度なので、短時間露光のメリットも感じます。
最後に、感度を下げて露光時間を長くする場合との比較でISO 1600で約60秒の写真をのせておきます。30秒以上はBでやらねばなりませんが、この場合最高感度が1600になってしまい、K10Dを使うのと同じになってしまいます。
ISO 1600 68秒
F3.5に少し明るくして、露光を伸ばしてみました。
やはり、1600はノイズが少ないという印象です。
このあたりは露光時間を延ばすなら、赤道儀のセッティングをきちんとやらなくてはないこと、30秒でこの広角なら、実質追尾不要であることなど、いろんな条件を考慮して決めればいいでしょう。
ただK5であっても以前の長秒時テストではノイズの増加は無視できなくなってくるので、高感度のメリットを生かすのがK5の天体との付き合い方であろうと思いました。
あとはいろいろな場面での天体写真でおいおい紹介していきたいと思います。
とりあえず、今回は第一印象ということでした。