金星の太陽面通過と水星
先日の金星太陽面通過の様子です。
仕事が終わって高速をひた走り,西へ向かいました。岡山県でようやく晴れてきたので,山陽自動車道・吉備パーキングエリアを観測地に決めました。
私たち以外にも,関西方面から見に来ている人がいました。天気に導かれて集まった感じです。
2004年以来,8年ぶりの再会です。前回は,北海道しか晴れず稚内まで見に行くことになりましたが,今回は西日本が晴れて,反対の天気分布になりました。
今回は2台のカメラを使い,一つは600mm望遠で太陽全体の撮影,もう一台は天体望遠鏡に接眼レンズをつけて拡大撮影を行いました。
その様子をまとめたアニメーションです。
タカハシFC-76屈折望遠鏡にPJ20mm接眼レンズで拡大。D4で減光。
静止画での経過写真です。
2012/06/06 07:12:44
金星が太陽面に入り始めるとき,逆光で金星の大気が光り輝くことが知られています。今回は2回目なので,金星の大気の撮影にも挑戦してみました。
2012/06/06 07:23:16
いくつかのコマで金星の大気が写っていました!金星の黒い影の円周に沿って白い線が見えています。これが金星の大気圏が光っているものです。
JAXAの太陽観測衛星「ひので」の見事な写真が公開されました。
さすが,宇宙からだと鮮明さが段違いです。でも地上からでも撮影可能でした!。ちなみに1700年代の観測で,肉眼でこのことが発見され,金星には大気があることがわかったんですよ。
金星が太陽を離れるときにも撮影してみましたが,薄曇りのためか写りませんでした。よく晴れていないと見えないかすかな光です。
ちなみに火星から「地球の太陽面通過」をみれば,同じような現象が見えるでしょう。いつか見たいものです。
次の写真は動画から数百枚を重ねて解像度を増したものです。
K5で動画を撮影し,Registax6で合成しました。
さて,今回の金星を水星と比べてみましょう。2006年の水星の太陽面通過です。
こうして比べてみると,水星って小さいですねえ。
次回の金星太陽面通過は105年後。それを2回も見たのはとっても幸運と言っていいですね。